テレワークで広がるペットライフ

日本で犬を飼う人がだんだん減っているって聞いたんだワン!ワタシたち犬がいなくなるかもって!

ニャ?そんなに減ってるのかニャ?でも、ワタシたちが生まれる前との比較だから、実感はないニャ。

ニャア、ボクもその話は最近知ったニャ。でも、どうしてそんなことになってるのかニャ?

イラスト 狭い空間で忙しく働く夫婦と、少し寂しそうにしている犬

家が狭くなったり、共働きで忙しい人が増えたせいで、犬の世話が難しくなってるみたいなんだワン!

ニャるほど、そういうことかニャ。ワタシたちネコはそんなに手間がかからないから、気軽に飼えるかもしれないけど、イヌは散歩とか世話が大変だもんニャ。

ニャア、散歩が必要なイヌは、時間のない人には難しいニャ。

でも、ワタシたちは人間の健康にも役立つんだよ!毎日の散歩はいい運動だし、心の支えにもなるんだ。

ニャ、確かにイヌは人間に寄り添う存在だニャ。ワタシたちネコは自由気ままに過ごすけど、イヌはもっと人間との絆が深いニャ。

ニャア、ボクたちは好きなときに甘えて、気まぐれだニャ。でも、イヌはずっと人のそばにいるニャ。

イメージ イヌは人間の感情をよく感じ取れるが機械には難しい

犬は人間の感情もよく感じ取れるんだワン。

ニャア、機械にはなかなかできないニャア。

家に誰もいない時間が長いと、ワタシたち犬は寂しいんだよ。

ニャるほど、それはイヌにとっては問題だニャ。ワタシたちネコは孤独でも平気だけど。

犬を飼うことで得られるメリットもいっぱいあるよ。ストレス解消にもなるし、健康にも良いんだワン。

ニャア、子供たちとイヌが一緒に遊ぶのは良い経験になるかもしれないニャ。

ワタシたち犬は飼い主との関係を大事にしてるワン。
その時間がもっと大切にされれば、きっと犬を飼いたい人も増えるワン!

住環境やサポートが整えば、イヌを飼う人も増えるかもしれないニャ。

もっと犬の良さを知ってもらえるように頑張るワン!

イヌとネコが共存してこそ楽しいニャ。

イラスト イヌとネコが共存してこそ楽しい

(小声で)ねえ、アンナたちの会話を聞いてて思ったんだけど、私たちがテレワークでよかったね。

(同じく小声で)そうね。テレワークじゃなかったら、3匹も飼えてなかったわ。特にアンナの散歩とか、ハコやフクの突然の体調不良で動物病院に駆け込んだりとか。

そろそろ老犬になるので、介護で忙しくなるかも知れない。だけど、私たちが家にいれば、アンナもずっとストレスなく過ごせるんじゃないかな。

みんながこういう環境にあるわけじゃないから、犬の飼育が減ってるのかもしれないわね。

確かに。私たちの経験を活かして、テレワークとペット飼育の両立について、もっと情報発信したいね。犬を飼いたい人の背中を押せるかもしれないよ。

林 良博「日本から犬がいなくなる日」時事通信出版局 2023.

愛猫フクの試練ふたたび

フク、今週も大変だったニャ。そもそも、どうしておもちゃを食べちゃったの?

あのね、ママがくれた、けりぐるみが楽しくてニャア…

そうなの。私が与えてしまったのよ。

えっ、そうだったの?
5月に誤食で大騒ぎして、もうケージの中で暮らしてもらうことにしたよね。。

フクがまだ子猫で、遊びたい盛りだから。ケージの中だけじゃ可哀想で…。それに、このおもちゃなら安全だと思ったのよ。

でも、結局壊れちゃったんだよね?

うん、楽しくて夢中になっちゃってニャア。気づいたら壊れてたニャア。

そういえば、壊れたって聞いたけど…。

ごめんなさい。私、破片が出てくるか確認しなかったの。安全なおもちゃだと思い込んでいたから…。

それで2ヶ月も気づかなかったのかニャ?

僕も破片のことをすっかり忘れていたよ。フクの様子も普段と変わらなかったしね。

僕も何も感じなかったニャア。だから忘れちゃったニャア。

でも、突然具合が悪くなったんだよね?目が見えにくくなったんでしょ?

うん、突然、左目が見えにくくなって怖かったニャア。お腹も痛くなってきたニャア。

そうなのよ。日曜日から下痢が始まって、月曜日の夕方には左目が右目より開きにくくなって…。

目が濁って、目ヤニも出てきたんだ。本当に心配になったよ。

それで、すぐに病院に行ったのかニャ?

行きたかったんだけど、火曜日になってしまって…。

それが、いつものかかりつけの病院が夏休みで休診だったんだ。こないだもそうだったけど、フクはわざと新しい病院に行こうとしてるんじゃないかと疑うよ。

あいている動物病院を見つけたけど、様子を見ることにして。

火曜日の朝は、ちょっと良くなった気がしたニャア。普通にウンチも出たし、ごはんも食べられたニャア。

そうだったわね。でも午後には…

また具合が悪くなって、吐いちゃったニャア。

そう、その時に吐いたものの中にスリッパの破片のようなものが混じっていたんだ。

えっ、それっていつ食べたの?

よく覚えてないニャア…。

それで急いで新しい病院に連れて行ったの。

新しい病院は怖かったけど、優しく診てくれたニャア。

そうだね。でも、体温が39.4度あったときはびっくりしたよ。

本当に。獣医さんに聞いて驚いたわ。目の症状が消化器系のトラブルのサインになることがあるって。

へぇ、知らなかったワン。それで、どんな治療をしたの?

まず、解熱のための注射をしてもらったんだ。

注射は痛かったけど、すぐに楽になったニャア。

それから抗生物質や目薬をもらったわ。

薬を飲むのは大変だったかニャ?

特に目薬が嫌だったニャア。

それで、どのくらいで良くなったの?

少しずつ良くなっていって…。木曜日には便から異物が出てきたの。

あれは驚いたね。2ヶ月前のけりぐるみの破片だったなんて。

あの時は、スッキリしたニャア!

良かったニャ。

そうなの。金曜日の夜には、やっと目の異常も治って、フクも元気になってくれて…。

薬もほとんど飲み終わったしね。目薬は最後まで苦労したけど。

みんなありがとうニャア。もう元気だニャア!

良かったね、フク!でも、おもちゃを食べちゃだめワンよ!

うん、わかったニャア。もう気をつけるニャア。

フク、あなたは悪くないのよ。私たちが気をつけないといけなかったの。これからは、あなたの安全と幸せのために、もっと慎重に、でも愛情を持って接していくわ。

そうだね。
猫草を食べさせたりしたけど、効果がなかった。ごめんね。

ペットの健康と幸せのために、家族みんなで協力していくことが大切だね。

「ちゃんと知りたいペットのお薬のこと」という本を見つけたんだ。点眼液の差し方もイラストつきで解説されてたりして、いまさらだけど、読んでいるよ。

ちゃんと知りたいペットのお薬のこと
監修:金田 剛治
著者:金田 寿子、山口 登志宏
2024年6月発行
緑書房

私たちも勉強になったワン!フクのためにも、もっと注意深くならないとね。

みんな、ありがとうニャア。これからもよろしくニャア!

はたらく細胞 猫

本屋さんで見つけました

はたらく細胞 猫(1)
月刊少年シリウス
著:かいれめく 原作:蒼空 チョコ 監:清水 茜

アンナ(イヌ、メス): こんにちは、みんな!今日は「はたらく細胞 猫」というコミックについて話すよ。出版元は講談社で、猫の健康について細胞たちがどう働いているかを描いた面白い作品だワン。ハコ、どう思う?

ハコ(ネコ、メス): 猫の体内で細胞たちが嘔吐や中毒などのトラブルにどう対処するかが描かれていて、とても勉強になるニャ。絵も可愛くて読みやすいニャ。

フク(ネコ、オス): そうだニャ。特に白血球たちが一生懸命に体を守る姿は感動的だニャ。購入者のコメントも高評価で、猫を飼っている人には必見の内容だニャ。

アンナ: それに、猫の健康に関する知識もたくさん得られるから、飼い主さんにもおすすめだワン。ハコ、好きなキャラクターはいる?

ハコ: まずは赤血球さんだニャ。元気で一生懸命働いてるし、すごく共感できるんだニャ。フクはどう?

フク: ぼくはマクロファージさんだニャ。優しいし、たたかってるときもかっこいいニャ。

アンナ: マクロファージは頼りになる存在だワン。「はたらく細胞」にはシリーズがたくさんあるんだ。オリジナルは人間を扱っているワンよ。アニメにもなっていて、いまはNHKで第1期が見られるんだワン。アンナはいつも散歩のときに、こどもたちの行列とすれ違うと「血小板ちゃん!」って興奮するワン。

アニメ「はたらく細胞」

NHK アニメ「はたらく細胞」

フク: それはたぶん血小板じゃないニャ。アニメ「はたらく細胞」は、パパとママが見ているときに、フクもケージの中から一緒に見てるニャ。赤血球さんやマクロファージさんは人間版と同じようなキャラになってるニャ。みんなも違いを比べてみるといいニャ!

ドッグシグナル

アンナ: 犬版の「はたらく細胞」もぜひ見てみたいワン。そういえば「ドッグシグナル」のアニメがNHKで2023年秋から2024年春まで放送されたワン。ドッグトレーナーやトリマーや獣医師が出てくるお話で、コミックを読んでいたパパとママも、アニメは音も動きもあるから、トレーニングの説明とか、わかりやすいって言っていたワン。

ハコ: ニャ。

NHK「ドッグシグナル」

DOG SIGNAL 11巻

フク: 犬や猫について飼い主が学べるアニメとコミックが増えるといいニャ。

アンナ: これからもいろんな作品をチェックしてみようワン!

犬の「問題行動」の「処方箋」と「教科書」

犬の飼い方(いわゆる「しつけ方」)を学べる本を2冊、紹介します。

「困った行動」がなくなる 犬のこころの処方箋, 村田香織, 青春出版社, 2022.

犬の問題行動の教科書 “動物の精神科医”に学ぶ犬と人の絆の科学, 奥田順之, 緑書房, 2022.

「処方箋」は2022年3月に、「教科書」は2022年8月に出版された、どちらも新しい本です。私は「処方箋」は書店で見つけて紙の本として購入、「教科書」はネットで知って電子書籍(Amazon Kindle)で購入しました。

共通点いろいろ

飼い犬の問題行動、つまり、吠えるとか、人に噛みつくとか、トイレがちゃんとできないとか、そういう悩みに答える、いわゆる「犬のしつけ方」についての本はたくさんあります。以前は DOG SIGNAL というコミックもご紹介しました。

この記事で紹介する2冊には興味深い共通点がたくさんあります。まず「犬の心の病」として問題をとらえています。

  • 犬の問題行動に向き合う「動物の精神科医」(教科書)
  • 問題行動は愛犬の「こころの病気」のせい(処方箋)

どちらも著者は「獣医行動診療科認定医」、まだ日本では少ないらしいのですが、行動学を専門とする獣医師の方です。いずれもコロナ禍でオンライン対応などの取り組みもされているとのことです。

どちらの本も「アニマル・ウェルフェア=動物福祉」の考え方を紹介しており、「人がかかわるすべての動物が幸せである」ことを具体化した「5つの自由」を解説しています。

「犬についての科学的な理解」も共通の前提です。

  • 犬の生態学・行動学の基本的な知識をできるだけわかりやすく(教科書)
  • 犬という動物を理解し、犬を犬として愛し、良い関係を築いて双方が幸せに(処方箋)

ただし専門家ではない人が読みやすいように配慮されており、例えば「処方箋」では科学的な知見を「犬の本音」と表現したりしています。

問題行動を「心の病」と表現しつつ、どちらの本も、それが「人間の一方的な見方に過ぎない」ことが出発点です。

  • ペットの問題行動は「人にとって不都合な行動」(処方箋)
  • 「飼い主や社会が許容できない行動」=獣医臨床行動学の定義(教科書)

それぞれの本の特色

犬のこころの処方箋

こちらの本はこういう構成です:

  • 問題行動の背景
  • 問題行動への対応方法
  • トレーニングとセラピー
  • 動物福祉

「セラピー」という表現が工夫されているな、というのが最初の印象でした。かわいそうな「しつけ」はしたくない、「しつけ」という言い方に抵抗がある、という人は多いと思いますが、「セラピー」なら受け入れられると思います。心の病だと言われることに、人間もだんだんショックを受けなくなってきた昨今の状況だからかも知れませんが。

この本には、飼い主が自分でできる具体的な方法が豊富に書かれています。ところどころに出てくる4コマ漫画やイラストに加えて、掲載されたQRコードから YouTube の動画を見ることもできます。タイミングや声のかけ方などは読んだだけではわからないので、ありがたいですね。

また「排泄物を片付けるときの魔法の言葉」など(言ってしまうと科学的であることにこだわらずに)飼い主の心情に寄り添ったノウハウも書かれています。

まとめると、内容が科学的で信頼できるし、とっつきやすくて実践しやすい、そんな本です。

犬の問題行動の教科書

こちらはこういう構成です:

  • 動物福祉
  • 問題行動の分析と理解
  • 問題行動の予防・診断・治療

副題に「絆の科学」と書かれていることからも、科学的に向き合うことの重要性が強調されていると感じます。

「処方箋」と異なり「教科書」では「動物福祉」は最初に「取り組みの前提」として紹介されています。

理屈を学んで納得できないと実践できない、という(私のようなタイプの)人には向いている本です。

なぜトレーニングをするのか。当たり前すぎたのかもしれない「基本」を言葉で説明してくれる本には、たしかに出合ったことがありませんでした。

問題行動の原因は、育児と比較するなどわかりやすく書かれつつ、深く考察されています。

問題行動の予防については、体系的に説明されています。それに続く診断と治療の章は専門的な言葉も交えて書かれています。獣医師に相談するべき深刻な事例かどうか、悩んでいる人の判断にも役立ちそうです。

まとめると、獣医臨床行動学ってこんな分野なんだろうな、と興味がわいてくる「教科書」です。

個人的なまとめ

どちらの本も「問題行動」の「予防方法」がきちんと書かれているので、いま問題行動で悩んでいないという飼い主さんにも役立ちます。

学んでみると、実は「問題行動が起きている」「愛犬がストレスを抱えている」といった状況に気づけるかも知れません。

私は「処方箋」を先に読みました。書かれていた「セラピー」のひとつはずっと実践しています。

その後「教科書」を読み、前述のようにいろいろ気づきを得たり、刺激を受けました。

いま、この記事を書くために改めて「処方箋」を読み返して、もっといろいろ実践してみようか、という気持ちになっています。

 

DOG SIGNAL

みやうち 沙矢さんのコミック「DOG SIGNAL」を電子書籍(Kindle)で見つけて読みました。2019年1月に第1巻が出て、現在は第3巻まで出ているようです。第1巻は Kindle Unlimited の対象です。

KADOKAWAの紹介ページ(第1巻)

コミックナタリーの紹介記事

犬のしつけについて、何冊か入門書や専門書を読みましたが、こんな作品があるなら最初にこれを読むべきでした。

ドッグトレーナーにあこがれて学び始めた主人公と、神業ドッグトレーナー、二人のイケメンを中心に、彼らの飼い犬たち、そして彼らの客として訪れる人たちの物語を通じて、犬を飼う人の典型的な(あるいはやや複雑な)失敗や悩みが紹介され、ところどころに、大事な理論や知識をわかりやすく説明するページがあります。

主人公が知識ゼロからドッグトレーナーとして成長していく様子が描かれており、読者も知識ゼロからこの世界を学べると思います。さらに、飼い犬の行動に悩む客たちの「犬が発するシグナル」をヒントに、愛犬たちと飼い主たち、両方の問題を解き明かす、ミステリーの要素もあります。

罰を与えてしつける方法(強制法)と、ほめてしつける方法(誘導法)の葛藤も、登場人物たちの過去に絡めて描かれます。読者も「犬の幸せについて悩み続ける登場人物たち」に共感できるのではないでしょうか。

主人公たちが(主要な客である女性たちの心を動かす)イケメンであることは、お話なので羨ましがっても仕方ないですね。。

「犬は飼い主の気持ちに連動する生き物だ」というセリフを、私も愛犬と向き合うときに意識し始めています。

シュアルタの「タ」と「ル」も、独学の限界を感じて、ドッグトレーナーさんのお世話になりはじめました。アンナと私たちの新しい学びの成果は、いずれまたご報告できればと思います。