ペットと暮らしと仕事

秋が深まってきました。アンナはちょっと落ち着きがなくなってきたかな。。

アンナ(シーリハムテリア・メス・9歳)がふだんいる場所は、私(タ)の仕事部屋でもあります。

いま住んでいる家には、道路から離れている窓のない小さな部屋があります。飼い主のオンライン会議に便利ですが、アンナが落ち着ける条件でもあるのです。

犬を飼っている人がよくオンラインで「愛犬が吠えたらごめんなさい」とおっしゃいますが、アンナは私の打ち合わせ中に鳴くことが、滅多にありません。

とはいえ、いわゆる「要求鳴き」はします。わかりやすいのは「ごはんの時間」ですね。わりと正確な腹時計を持っているようです。鳴き始めたら私も休憩を取ることにして、アンナを連れてリビングに行きます。

最近、私が席を外しているときに「アンナ部屋」から要求鳴きが響きはじめて、しばらく待っていたのですが、まったく鳴き止みません。ふと「ペットヒーターのスイッチを切った」ことを思い出しました。あわてて部屋に行ってペットヒーターをオンにすると、アンナは鳴くのをやめました。

こちらはうちの犬と猫が使っているペットヒーターです。Amazon で買いました。

エアコンの調子が悪くて部屋が暑すぎたり寒すぎたりしたときにも、アンナは鳴いて知らせます。私はリモートで部屋の温度の管理やエアコンの制御をできるようにしました。主に SwitchBot を使っています。

ひとつひとつ問題に向き合ってきたことを振り返ると「犬の気持ちがわかった」と言えなくもありません。

散歩の途中にスマートフォンを見るのをやめた、と書きました

最近、リビングで犬や猫がごはんを食べて、飼い主も食事をする、そんなときに、なるべくテレビを見ないでアンナを観察しています。テレビをやめて、スマートスピーカーでラジオを聞きながら。

リビングでは外の物音が聞こえやすく、アンナは突然ほえはじめます。飼い主がテレビを見ていると「テレビの邪魔をされた」と思います。でも、それは人間の勝手な理屈だな、と気づきました。

いわゆる無駄吠え対策をしたいわけです。

おやつをあげたり、抱っこをしたりするのは「望ましくないことの強化」なので、避けたいわけですが、そもそも、犬が冷静でなければ「学習」できないかも知れません。

イヤな音が聞こえてきて、瞬時に激しく興奮して、窓際に駆けていって、強く吠え続ける。

あらかじめサークルや机に、リードでつないでおくと、まずは「窓際に行きたくても行けない」ので、すこしは興奮を抑えられます。

さらに、飼い主が噛まれないように注意が必要ですが、最近は「ホールディング」も試しています。

これも繰り返しですが「犬の背が飼い主のひざの上で仰向けの状態で抱きかかえる」やつです。

リードでつないでも吠え続けますが、ホールディングしていると吠え続けることが難しいようです。

落ち着いたときに床におろしてやると、全身を「ブルブル」と振るわせます。いわゆる「カーミングシグナル」です。時と場合にもよりますが、なにかのメッセージがアンナに伝わった、と私は解釈しています。

トレーニングでカーミングシグナルが頻繁に起きるのは、トレーニングの効果があった証拠だと説明されたこともあります。

こんなふうに愛犬と向き合っていると、テレビを見る余裕はなくなってきます。

問題行動が減って、飼い主の仕事中に静かでいてくれれば、と思っています。

とはいえ、天気がよい日には、明るいうちに散歩もさせたいし、病気やけがになることもあります。通勤で家にいる時間が短かったり、急な休みをとれなかったり、といった理由で、ペットと暮らすことは仕事と両立しない、という人も多いでしょう。

私はアンナを迎える前からテレワークでしたが、この数年、他者への共感や多様性の尊重を、ペットたちのおかげで実践できている、と気づかされました。

ペットと両立するように、働き方や暮らし方を、早く見直すべきだった。。

最後の写真は広島県立美術館と広島市現代美術館のコラボ企画展。草間彌生「私の犬のリンリン」という現代美術の作品ですが、携帯電話として販売もされていたそうです。

より多くの犬や猫や飼い主が幸せに暮らせて働けるために何ができるか。。どうやったらアンナとおしゃべりできるか。考え続けています。

犬の散歩 ビフォーアフター

今回は、アンナ(愛犬)の散歩について、振り返ってみます。

犬に散歩をさせる目的は。。

  • 適度に運動させる
  • リフレッシュさせる
  • 社会化をさせる
  • 飼い主とのよい関係を築く

などと言われます。

アンナは散歩中に、他の犬のマーキング(おしっこの跡)の場所で立ち止まって、クンクン、臭いをかぎはじめます。人間がSNSで興味を持った投稿に「いいね」をするように、犬も他者のマーキングに「いいワン!」をするのでしょうね。。

同じ場所にさらにマーキングをしたがりますが、屋外でのトイレのルールやマナーに注意が必要です。

あまりしつこく臭いを嗅ぎ続けるのは好ましくない。他の犬の臭いを気にしすぎると、どんどん臆病になってしまう。そんな懸念も読んだことがあります。どなたの何の記事だったか思い出せず。。(出典がわかったら、加筆します)

クンクンしつづけるばかりで、歩いてくれないのも、こまりますね。

以前のアンナの散歩は、こんな感じでした:

  • とにかく興奮して人間を(リードを)ひっぱり続ける。
  • かと思うと、歩かなくなることもある。仕方ないので、おやつを見せて、歩かせる。
  • 飼い主がぼんやりしていると、道ばたの雑草を食べる。「道草を食う」は現実にあるんだなと驚きました。アジサイなど、犬がたべると危険な草花もあるので注意が必要です。
  • クルマやバイクや他の犬が近づくと、はげしく吠える。迷惑になると思い、吠えてしまったら抱っこしてその場を離れたりしていました。
  • 坂道や階段をのぼったり降りたりすることも多かったですが、ときどき、腰を痛めて、獣医さんのお世話になっていました。
  • 飼い主は、というと、スマホを見ながら犬の散歩。散歩のついでにポケモンを探していたこともありました。ひどい飼い主だ。

そんなアンナと飼い主が、あるとき(2020年の春 DOG SIGNAL を紹介 したころ)、散歩に限らず、とにかく「もっと穏やかに暮らしたい」と決心して、ドッグトレーナーさんに相談して、いろいろ勉強しました。

一般的には、子犬のときに、パピークラスなどと呼ばれていますが、乗り物の音や他の犬に慣れておきましょう、という話です。

成犬になってから、どこまでトレーニングで頑張れるのか?

「しつけ」とか「ドッグトレーニング」とか、かわいそうだったり残酷だったりしないのか?

トレーニングの話は、別の機会に。

いま、アンナの散歩は、こんな感じになっています:

  • 飼い主と同じ速さで歩かせます。リードを短く持って散歩をするので、引っ張っても、ワガママな歩き方はできません。
  • 拾い食いもさせません。リードを短く持ち、地面に落ちたものを口に入れそうになったら、遮ります。健康のためでもあり、「ワガママな行動は許されない」と教えるためでもあります。
  • 飼い主はスマートフォンなどに気を取られず、アンナと周囲の状況に気を配りながら歩きます。
  • アンナが吠えそうな状況(他の犬、バイク、トラック、体育館の球技の音、などなど)が近づいたら、まずは、避ける、逃げるように努力します。
  • 抱っこをして危険を回避する場合は、吠えてしまってから、ではなく、吠える前に抱っこをします。犬にとっては「抱っこ」は「ごほうび」であるため「吠えたら抱っこしてもらえる」という条件づけは成立させたくないのです。
  • 他の犬やバイクがすれ違っても、吠えないで我慢してくれたときには、「オスワリ」をさせて、それからおやつをあげます。「吠えたら叱る」ではなく、「吠えなかったらほめる」を心がけています。
  • 坂道や階段の上り下りは避けています。そのせいか、最近は腰を痛めることがなく過ごせています。
  • 歩かなくなることは、やっぱりあるけど、無理にひっぱらない。歩いてくれそうな方向を、さぐっていきます。目に見えない迷路で出口を探す感覚になります。
  • 同じ場所に執着するなど、アンナのわがままに従うと「悪くなりそう」だと思ったら、悪い流れを断ち切ります。抱っこで別の場所に運んだり、仕方なくおやつに頼ったり。。まだまだだな。。

他のワンちゃんとご挨拶をする機会もありますが、うまくできなくて、吠えられたり、吠えたりすることも。ごめんなさい。

9歳のシニア犬になってしまいましたが、これからも「よい行動を褒めて増やす」ことを続けたいと思います。

散歩にいつも使っているグッズや、その他の細かいことは、次の機会に書きます。

写真は7年前、まだ1歳半くらいのころのアンナ。

次は2年くらい前、まだまだ落ち着きがなかったアンナ。

最後は1年くらい前。このころから落ち着いてきました。