7ヶ月のオスのネコ、フクです。
先月も近況をご報告しましたが、実は毎日イタズラばかりして、困り果てていました。
カーテンをかじる。ケーブルをかじる。コタツの布団をかじる。ペットベッドやキャットタワーの布の部分をかじる。などなど。。。
片付けたり、見張ったり、ケーブルにガードを巻いたり、対策はしてきたのですが、いつかは落ち着いてくれるのではないか、と思っていました。
アンナ(イヌ)も、ハコ(先住ネコ)も、誤食誤飲はあったけど、成長するとだんだんやらなくなって、落ち着いてくれた、という経験をしています。
とはいえ、フクの誤飲は執念深さすら感じていました。
食べたものが排泄されたり吐かれたりするのを確認して、よく無事に生きているなあと思うこともありました。
そんな日々でしたが、数日前、飼い主の衣類を大量に食べて、数時間後に大部分を吐いてしまいました。それでも体調が回復せず、食欲がなくなり、食べたものをすぐに吐く、という状況になりました。
フクはずっと食欲旺盛だったので、これは深刻な事態なのでは、と不安になりました。
かかりつけが休診時間だったため、別の動物病院さんに急遽連れていき、検査をしていただきました。
胃はすでに空っぽで、腸は詰まっていない、血液検査も問題ない、ということで、一安心。
吐き気止めの注射や水分補給の点滴などをされ、帰ってきました。
キャットケージに閉じ込めて、だんだん元気になっていくフクを見守っています。
排泄物からはさらに布が出てきました。レントゲンや超音波エコーでは食べた布を直接見ることはできなかったのです。
食べることが癖になってる子はケージで飼った方がいいですよ、とアドバイスされました。これからどうしようかと考えているところです。
不正のトライアングル
突然ですが、情報セキュリティの分野に「不正のトライアングル」という理論があります。これを考慮して犯罪を予防する考え方が広く知られています。
よし、ちょっとフクと話をしてくるぞ。。
タ: ねえ、不正のトライアングルって知ってる?
フク: 不正のトライアングル?聞いたことないニャ。
タ: それはね、不正行為が起こる3つの要因を表しているんだ。
フク: 不正行為ってなんだニャ?
タ: 不正行為っていうのは、ルールに反することをすることだよ。
フク: ルールに反するとどうなるニャ?
タ: ルールに反すると、信頼を失ったり、ペナルティを受けたりするんだ。
フク: それは大変ニャ!不正はいけないニャ。
タ: そうだね。で、不正のトライアングルの3つの要因っていうのはね…
フク: うんうん、聞くニャ。
タ: 1つ目は「機会」。不正をする機会があること。
2つ目は「動機」。不正をしたくなる動機があること。
3つ目は「正当化」。自分の行動を正当化できること。
フク: にゃるほど!3つそろうと不正をしちゃうんだニャ。
タ: そういうこと。だから、この3つの要因をなくすことが大切なんだ。
フク: 僕、ちゃんとルールを守る良い子になるニャ!
タ: えらいぞ!一緒に正しいことをしようね。
ネコとイタズラ対策を語りあう
タ: ところで、たとえばフクがタオルをかじることについても、不正のトライアングルで考えてみようか。
フク: 布かじりも不正なのニャ?
タ: そうだね。ルールを破る行為だから、不正といえるんだ。
フク: なるほど、ニャ。じゃあ、3つの要因があるってことニャ?
機会
タ: そのとおり。まず「機会」だけど、飼い主の私がタオルを自由に触れる場所に置いておくと、フクがかじる機会が増えちゃうよね。
フク: たしかにニャ。タオルがあると、ついかじりたくなっちゃうニャ。
タ: だから、使わないタオルはきちんとしまうのが、飼い主の私の役目なんだ。
フク: そうだニャ。飼い主が頑張ることだニャ!
タ: とは言っても、片付けることには限界があるんだ。フクはどうしても布を見るとかじってしまうようだから、布に手が届かない場所に閉じ込めないといけないかも知れない。窮屈かも知れないけど、納得してもらえると嬉しいな。
フク: 耐えられるかどうか、まだわからないニャ。
動機
タ: 次に「動機」だけど、ストレスや遊び欲求から、布をかじってしまうことがあるようだね。
フク: よくわかってるニャ!
タ: その動機を満たすために、安全なおもちゃを用意したり、一緒に遊んだりするのが効果的だと思う。もっと頑張ってみるよ。
フク: おもちゃで遊ぶのは大好きニャ!パパやママと遊ぶのも楽しいニャ!
正当化
タ: 最後に「正当化」。かじっていいと自分に言い訳をつけていない?
フク: 言い訳?例えばニャ?
タ: 「ちょっとだけなら大丈夫」とか「パパやママに怒られても構わない」とか。
フク: あー、そんなこと考えたことあるかもニャ…
タ: ウールサッキングだから仕方ないと思ってたり?
フク: 「ストレスがたまっているから、ウールサッキングをして気を紛らわせているんだニャ」
「子猫の頃、お母さんのお乳を十分に吸えなかったから、その代わりにやっているんだニャ」
「みんな遺伝子のせいだと言っているから、自分はしょうがないんだニャ」
「やめられないほど習慣になっちゃったから、もう止められないニャ」
タ: そういう言い訳をせずに、ルールを守ろうね。飼い主の私も、もっと注意深くなるからさ。
フク: 一緒に頑張るニャ!
タ: 正しいことを一緒に実践しよう。私も今回は獣医師さんに「フクちゃんのパパ」といわれて、検査や点滴に立ち会って、あらためて愛情と責任を感じたよ。
フク: パパとママの愛情が一番の宝物ニャ!これからは良い子でいるニャ!
そうはいっても
冷蔵庫の上で先住ネコのハコを追い詰めるフクです。
やんちゃなフクは、いつもハコにイタズラを仕掛けています。
追い詰めるフク、気迫で追い返すハコ。
先住ネコは最後は負けてしまうことが多い、と聞いたのですが、本当にそうなのか。
いろいろな意味で、目が離せない2匹です。