犬の歯磨きで噛まれたくない

飼い主のひざの上で歯みがきをされている犬のアンナ

今回は歯磨きについて書きます。汚い写真は使わないのでご安心を。。

愛犬(アンナ=シーリハムテリア・メス・9歳・体重約9キロ)に、何度か噛まれて悲しい思いをしてきた「タ」(男性・50代)です。

「なんとかしたい」と思って、いろんなことを学んできましたが、けっきょく「自分ができることをやる」「自分でできないことは専門家を頼る」という方針に落ち着いています。

歯磨きは、多くの飼い主が「やらなきゃ」と思いつつ、なかなかできていないようです。毎月のトリミングのときに歯磨きもしてもらっていますが、1ヶ月に1回では足りませんよね。。

ドッグカフェの歯磨き講習会に参加したら、多くの人が熱心に学んでおられたのが印象に残りました。

ペットショップに行くたびに「歯磨き効果のあるおやつ」とか「噛んで遊ぶと歯がきれいになるおもちゃ」とか「飲ませるだけで歯磨き効果のあるサプリメント」などが目に入り、買って試してみることも多々あります。

ここで私は白状するのですが、アンナの歯磨きではなく「歯石を取ろうとした」ときに噛まれたことがあります。そう、歯石になってしまうとブラッシングでは簡単に取れません。そうならないように歯磨きをしましょう、と専門家が言っておられるやつです。

ペットイベントの「無料で歯石診断」という長い行列に並んで「このくらいならまだ大丈夫ですよ」と言われてホッとした、そのときに買った歯磨きジェルもけっきょく(飼い主が)長続きせず。。

おすすめしませんが、歯石を取る道具「スケーラー」があります。(使用したものの写真で恐縮ですが)

スケーラーを使うのはつまり「犬の歯石を無麻酔で取る」ことです。専門家は無麻酔歯石除去を推奨していません。私は(恥ずかしながら)これをやろうとして何度か指を血だらけにしたので、まず「飼い主がケガをするリスクが高い」です。さらに(だれかにやってもらうとしても)「この方法では歯石を完全には取れない」と言われています。

一般の飼い主は、できるだけ歯石がつかないように、日頃の歯磨きを頑張りましょう、ということです。しかしこれも、人によっては、犬によっては、簡単ではないですよね。。

以前、指に巻いて使う「ふくだけ 歯みがきシート」などを使いました。たしかにきれいになるし、取れた汚れもよくわかったのですが、あまりに自分の手が無防備で、怖くて(痛い目に遭って)やめてしまいました。

どれだけトレーニングしても突然のガウガウをぜったいに防ぐことはできない。やっとそう思えるようになった私は、まずホームセンターで買った革手袋を装着します。たぶん工事現場の人が使うものですが、キャンプ用の耐熱グローブとしても使われるようです。

写真はいま使っている手袋です。ウチではネコの爪切りのときにも使います。犬に噛まれても猫に噛まれても、こいつをつければ、(私の場合は)大丈夫です。

手袋をつけたらどうするか。

私はドッグトレーナーさんから教わった「ホールディング」をやります。パピークラスでも学べるようです。

「犬と猫の暮らしの教科書」(日本愛玩動物協会)によると「ホールディング」は「犬の背が飼い主のひざの上で仰向けの状態で抱きかかえる」ことで「飼い主に身を預け、信頼関係を育む」ことができます。飼い主は両手でそれぞれ前足の根元を握ります。

前足を握ったときに、犬が飼い主に抵抗をしていたら、前足の関節がまっすぐ伸びて、足に力が入っているけど、抵抗をやめると、前足の力が抜けて「だらん」と曲がってきます。

力が抜けるまでの秒数はコンディションの目安になる、と私はドッグトレーナーさんに教わりました。

話が脱線気味ですが、犬が飼い主に身を預けたくない、従いたくない、という状況では、歯磨きはうまくいかないので、まずホールディングをやってはどうでしょうか。

この写真は首輪・リードもつけっぱなしですね。。歯磨きでは必要ないのですが、ウチではこの状態でリビングにいてもらったりします。突然暴れたときに役立つかも知れません。

犬を仰向けにしたまま、歯磨きに取りかかります。片手で歯ブラシを持ち、もうひとつの手で犬の顔を押さえます。

使っているのは写真の「どこからでも磨ける360°デザイン ペット用デンタルブラシ 2本入り」です。ブラシの向きを気にしなくていいのが便利です。

「ペット歯磨きペースト」を使うこともあります。写真はシニア用。「すすぐ必要がない」とされています。研磨剤も含まれていますが、犬が好む風味がついているので、犬への「ごほうび」になります。ちなみにアンナはすぐにペーストだけをなめてしまいます。

実際の歯磨きの様子です。「歯が汚いかどうかわからない」写真だけにしておきます。

ちょっとしか磨けなかったな、あまり頑張れなかったな、と思っても、あとで歯ブラシを洗ってみると、ああ、やっぱり汚れてたのか、とわかります。

オーラルケア、いろいろあるけど、基本は歯ブラシで歯磨き。

終わるたびに、ちょっとはきれいになった、歯石がちょっとでも先送りできてたらいいな、と思います。